名和晃平、藤井秀全、小宮太郎、田中真吾展 「Black State」
藤井秀全
小宮太郎
田中真吾
studioJにおける11月の展覧会は、名和晃平、藤井秀全、小宮太郎、田中真吾により
Black State “ Black State “ を開催いたしました。
この展覧会は名和晃平が指導する大学院生が話し合うことにより、
まずいくつかのキーワードやプランを立て、それをもとに名和とのミーティングを重ね
“ Black State (黒い状態)”というテーマに至りました。
以下は、それぞれのBlack Stateのコンセプト及び作品の概観です。
藤井秀全
偏光板に覆われたアクリルケースの中に光を閉じ込める。
光を遮断された状態、それが「黒い状態」。
アクリルケースの中の光は「黒」に遮断され、外に出ることができない。
小宮太郎
黒い状態を、重力のような引き込む力をもったものとしてとらえる。
Gravitonはもともと重力の相互作用を伝達する素粒子の名前である。
絵画が見た人を描かれた世界の中へ引き込むように、
「graviton」の黒い点はカンバスの上で見る人を作品へ引き込むための素粒子として存在する。
田中真吾
積層させた紙の立体を燃やす。
変化させる存在と、変化させられる物との関係性。
そこに作者が介入することで生まれる可能性を考えたい。
なお、名和晃平は黒いラインで描かれる新作ドローイングを展示いたします。
この展覧会は彼らにとっては通常の制作の中であまり使わない「黒」を使用し挑戦すること、
また名和晃平というよきアドバイザーを得ることにより、
今までの個々人の制作では得られない新たな可能性を開く意味においても有意義なものになることでしょう。