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吉村敏治 展

吉村敏治 展
2004年9月11日(土)~10月2日(土)

吉村は関西を中心に活躍する陶芸家で、用を成す器のみならず、 鑑賞に堪え得るユニークなオブジェを制作する点でも優れた作家です。 吉村は現在遊学のため、欧米を旅しています。 アメリカでは、この春、Utah State Universityにおいて、自身の作品のスライドレクチャーを行いました。 吉村特有の、化粧土による風化を思わせる表情技法、そして酸化した金属のような釉薬の使用は、 「いろあせること」「時代がかること」も良しとする感性も持ち合わせているおおらかな日本の風土の中で育ち、 またそうしたところからインスピレーションを得ている、というようなことを作品写真、 工房周辺の写真をご覧いただきながら説明いたしました。


作品展にむけて
イメージを土で成形しそれを焼き上げるには、それに沿ったプロセスの考案と技術が必要になります。 やきものにおいてこのプロセスは重要ではありますしかし、これが目的ではありません。目的はイメージを形にすることであり、 この目的を支えるのがプロセスであると考えます。 イメージとは自身の感性の集約であり、象徴です。 今回の作品展はいままでのパーツを組み合わせる作品とあわせて、いろいろな要素を凝縮してひとつにする(焼成後の組み合わせがない) 作品も展示する予定でおります。(吉村敏治)